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ダニエル太郎が内山靖崇に続いて準々決勝進出

[シングルス2回戦]
○ダニエル太郎 6-4、7-6(3) ●ジョーダン・トンプソン

■最後は、焦れたトンプソンが打球をネットにかけた。両手を上げて喜ぶダニエルに、スタンドから歓声と大きな拍手が降り注ぐ。ATP500レベルで初のベスト8進出を決める大きな1勝になった。

■トンプソンには1月のシドニーで敗れており、「タフなファイター」と長いラリーを覚悟していた。第1セットは、相手がリズムをつかめない冒頭にラブゲームでブレークしたことが物を言った。さらに第5、第7ゲームにもブレークポイントはあったが追い込めなかった一方で、サービスゲームは5ゲームで計4ポイントを落としただけ。エースは2本しかないものの、スライスで外に追い出したり、ボディを狙うなど的を絞らせなかった。強力なサーブを持つ選手を参考に「構え方とか、かっこつけた態度というか」と、サーブ前の動作や姿勢を意識して改善しているという。

■「(自分の)サーブがよくて、相手は居心地悪くプレーしていた。普通よりアンフォーストエラーが多かった」。6月に初めてトップ50入りしたトンプソンは、200キロを超すサーブも放ち、ストロークの展開力もあったが、いら立ってラケットを放り上げるなど、気持ちのムラがあった。対するダニエルは一撃の破壊力では劣り、ラリーで先に仕掛けることも少なかった。左右に振られても手足を伸ばしてしぶとく深い返球を続け、相手が焦れるのを待った。第2セットはお互いにキープが続いたが、ブレークポイントすら許さなかったダニエルの方が精神的に優位に立っていた。タイブレークに入って0-1から5ポイントを連取し、押し切った。

■ツアー優勝も経験した昨年から一転、苦しいシーズンを送っていた世界127位は1回戦で第2シードのチョリッチを破った。復調のきっかけは、考え方を変えたこと。前夜は「チョリッチに勝ったんだから、それより下の人に負けちゃいけないとか考えた」というが、「こういう思いが飛び回っているのも、『ああ、こんにちは』みたいな感じで」と重圧に対処する方法を学びつつある。勝つことで自分の取り組みに自信を深める好循環が続いている。

日本テニス協会 広報委員会