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メドベージェフが錦織圭を破って初優勝

[シングルス決勝]
○ダニル・メドベージェフ(ロシア) 6-2,6-4 ●錦織圭

■「変わっているというか、きれいなテニスではない」。メドベージェフとの対戦が決まると、錦織は相手の印象を独特の言い回しで語った。メドベージェフは身長198㎝と大柄だが、いわゆるハードヒッターではない。球質もトップスピンの標準的なものではなく、特にバックハンドはフラット系の直線的な弾道だ。その割にミスも少なく、しかも深く入ってくる。独特の球質が「変わっている」というイメージにつながったのだろう。ある種の嫌な予感が当たったと言うべきか、錦織はその球筋に悩まされ、最後まで違和感を振り払えなかった。

■第1セットは第4ゲームであっさりブレークを許し、挽回できなかった。第2セットは4-5からの重圧のかかるサービスゲームをブレークされた。錦織は「いい感覚が得られなかった。いいところなく終わってしまった」と悔やんだ。

■準決勝のあとの記者会見では「決勝で緊張しなかったことはない」と話したが、「今日はあまり緊張はしていなかった」と影響を否定した。2016年2月のメンフィス・オープン(米国)を最後に2年半以上、ツアー優勝がなく、決勝では7連敗中だったが、「勝てていないというのもあまり気にしていない」。ショットの不調の要因は「彼のテニスと、球の質とコートの速さ、自分の良い日ではなかったことが重なってミスが増えた」と分析した。

■ツアー最終戦、ATPツアー・ファイナルの出場権争いでは10位につけており、8人の枠に滑り込む可能性は残されている。完敗のショックは隠せなかったが、「気持ちを切り替えなくてはいけない」と、来週出場する予定の中国・上海マスターズを見据えた。

日本テニス協会 広報委員会

■メドベージェフは、エントリー時のランキングが低く、予選からの出場となったが、8月にATP250のウィンストンセーラム・オープン(米国)で優勝、全米オープン3回戦進出と、調子を上げて大会に臨んだ。準決勝までにディエゴ・シュウォーツマン(アルゼンチン=14位)、ミロシュ・ラオニッチ(カナダ=20位)、デニス・シャポバロフ(カナダ=31位)を破っており、勢いだけの勝ち上がりではなかった。「信じられないようなテニスができた。オフシーズンの練習とトレーニングが実を結んだ」とATP500初優勝を噛みしめた。