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ジョコビッチは第3シードのゴファンに快勝

[シングルス準決勝]
○ノバク・ジョコビッチ(セルビア)[1] 6-3,6-4  ●ダビド・ゴファン(ベルギー)[3]

■2年前の優勝者でトップ10復帰も視野に入る好調なゴファンだけに、世界ナンバーワンの強さが際立った。コートを前後左右に目いっぱい使うような高度な技術のラリーに、スタンドが何度もどよめいた。他の選手が相手なら決まっているであろう打球も、そこにいて鋭く返してしまう。これが「鉄壁のディフェンス」「精密機械」と呼ばれるジョコビッチの真骨頂だ。

■過去6勝1敗の相手に、狙い通りの試合運びをした。「スタートからいいプレーができた。早いうちにブレークできたのはよかった」。第1セットの第2ゲームでブレークに成功し、主導権を握った。その後は、自分はあっさりとキープする一方で、リターンゲームはデュースに持ち込むなど簡単にはいかせない。正確なストロークとコートカバリング力が武器のゴファンに、より厳しいコースを突かなければという重圧がかかり、プレーに乱れが出た。逆を突いているはずのショットも返してしまう。「なぜそこにいるのか」とコート上でのインタビューで聞かれると王者は「この大会の前に忍者と一緒に練習したから」と茶目っ気たっぷりに答えた。

■準々決勝までは余裕の戦いぶりだった世界王者が、本気の本気を見せたのは第2セットの第2ゲームだった。唸り声を上げてサーブを放つ。ブレークした直後という勝負どころで、15-40とピンチを迎える。その後、デュースにもつれ、このゲーム3つ目のブレークポイントを、お互いがコートを端から端まで駆け回るような激しいラリーを制してしのぐと、雄叫びを上げた。ここをキープした後は自分のサービスゲームで抜群の集中力を発揮し、サーブの調子を上げてきた相手に付け入る隙を与えなかった。

■相撲などの文化を学び、来年の五輪を視野に有明の環境を確かめ、日本のファンの大歓迎も受けた。初めての日本での試合は収穫十分だろう。「公私ともにいい時間を過ごせた。締めくくりにトロフィーを掲げたい」。フェデラー、ナダル、マリーも掲げたトロフィーがこの1週間の最後の1ピースになる。

日本テニス協会 広報委員会